知っておきたい 革靴選びのキホン ~デザイン編~
そこでこの記事では、知っておきたい革靴選びのキホンについてご紹介します。
革靴なら何でもOK?実はデザインによってはNGな場合も
革靴を選ぶ際に、黒の革靴という観点から選んでいませんか。
実は、革靴のデザインはさまざまで、そのデザインによって、ドレス度・カジュアル度が決まっています。
例えば、最もフォーマルな場と言える、冠婚葬祭。
この場にふさわしい靴と言えば、ブラックの「ストレートチップ」です。
これさえあれば、間違いないのですが、大人のみなさんがストレートチップばかり履いてしまうというのも味気ない感じがします。
ぜひ、デザインの種類をマスターしてください。
それだけで、靴選びの第一段階は成功ですよ。
最もポピュラーで、最もオーソドックス、そして最もフォーマルな「ストレートチップ」
中高生時代に履いたローファーに続いて、購入したということも多いはずの「ストレートチップ」。
就職活動ではこれを選んでおけば間違いないと言われているデザインです。
ストレートチップという名前は、アッパーのトゥシェイプにつけられた一文字の縫い目のラインから名付けられた名称。
イギリスでは、ストレートチップのことを「キャップトゥ」と呼びます。
確かに、鉛筆キャップを被せたようなデザインですね。
カラーのドレス・フォーマル度は、ブラック>ダークブラウン>ブラウン>ライトブラウンと、濃い色ほど高いので、
「ブラックのストレートチップ」を選べば最もフォーマル度が高くなります。
ただし、注意が必要です。
下の写真をご覧ください。
上のストレートチップの写真と比べてみてください。
その違いは、アイレット(靴ひもを通すための穴)をのせる革の部分。
上の写真では、革の部分が内側に隠れていて、下の写真では、革の部分が外側に取り付けられています。
前者を「内羽根式(オックスフォード)」、後者を「外羽根式(ダービー)」と呼び、内羽根式のフォーマル度が高いのです。
同じストレートチップでも活用できるシーンが違ってきますので、しっかりと確認した上で選んでくださいね。
ストレートチップよりもマルチかも!?こざっぱりとしたデザインの「プレーントゥ」
ストレートチップが一文字の縫い目という装飾があったのに対して、トゥ部分にまったく装飾がないデザインが「プレーントゥ」です。
現在、鳩目堂で取り扱っている<エドワードグリーン|Edward Green>のプレーントゥ。
ただ、プレーントゥは、シンプルなデザインで、応用範囲が広いのが特徴。
もし、1足だけ、革靴が欲しいなら、プレーントゥをおすすめします。
大人なら持っておきたい「セミブローグ」と「フルブローグ」
ストレートチップに比べて、フォーマル度が落ちるものの、ビジネスシーンに活用できるデザインが「セミブローグ」や「フルブローグ」です。
セミブローグ
フルブローグ
セミブローグは、キャップ部分に穴飾りが施されているデザイン。
ストレートチップより、華やかな感じがしますが、フォーマルには使えません。
ただ、ビジネスシーンではむしろこちらの方がふさわしいかもしれません。
2足目の革靴としておすすめのデザインですね。
フルブローグは、トゥ部分が「W」や「羽根」のように見えるデザインです。
そのため、「ウィングチップ」とも呼ばれています。
クラシックな雰囲気のあるデザインですので、イメージにあわせて選びたい靴ですね。
ジャケパンスタイルにあわせるなら「Uチップ」
これまでご紹介してきたデザインの中でもカジュアル度の高いのが「Uチップ」です。
アッパー部分をご覧いただくと、U字形の革片が使われているのがお分かりいただけますね。
このUチップはカジュアルなデザインなので、先ほどご紹介した外羽根式でつくられている靴が多いです。
ジャケパンスタイルにはまるデザインですので、足数が増えてきたら、このデザインもローテーションく加えてみてください。
女子受けを狙うなら「モンクストラップ」
修道僧が履いていた靴が起源とされているバックル付きの短靴が「モンクストラップ」シューズ。
大きく分けて2つのデザインがあります。
ダブルモンクストラップ
シングルモンクストラップ
「ダブルモンクストラップ」と「シングルモンクストラップ」です。
その違いは、見たままですね。
バックルの数です。
ダブルモンクストラップは、スタイリッシュなデザインで、モード系のスタイルにもあわせられる万能デザイン。
そのため、近年人気が高く、スタイリッシュなことから女子受けも。
シングルモンクストラップは、トラッドな印象で、ダブルモンクよりも地味な印象。
いずれも上級者向けのデザインに見えますが、汎用範囲が広いので、かなりおすすめのデザインです。
春夏の定番革靴と言えば「ローファー」でキマリ!
「ローファー」というと、前述したとおり学生のためのアイテムと考えている方も多いかもしれません。
確かに、「ローファー」には怠け者という意味もありますし、ビジネスシーンではふさわしくないと考えられていました。
近年は、クールビズが浸透し、ビジネスシーンがカジュアル化してきたこともあり、春夏シューズとして活用する方が増えています。
ローファーもディテールがさまざまなので、より大人っぽいデザインを選ぶことが大切です。
サドル脇にビーフロールのないタイプがおすすめ
房のようにみえるタッセル付きだと少しドレッシィに
いかがでしたか。
一通り、代表的な革靴のデザインをご紹介してきました。
革靴選びはなんといっても、どのように使うかという用途に合わせることが大切。
ビジネスシーンで使うのであれば、おのずと選ぶべきデザインが決まります。
カジュアルな雰囲気を求めるのであれば、Uチップやローファーが定番です。
まずは、着用シーンをイメージして、選んでみてくださいね。